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2007.07/08(Sun)

魔法少女リリカルなのはSTEP 第五話 Cpart 


【More・・・】


 退屈に身を持て余し寝転がったベッドの上。
 やりたいことは何一つなくて、あったとしてもやる気が出なくて……。
 大の字になって投げ出された両手は今のわたしそのままだ。

「魔法……魔導師……魔法少女」

 蛍光灯の光をぼんやりと受け止めながらここ数日のことを振り返って。

 頭の中は本当のこと言っちゃうとぐっちゃぐちゃ。受け止めきれないことが多すぎてパンクしそう。

「アリサちゃん……すずかちゃん……」

 わたしのピンチを救った魔法。あのオレンジ色は今も鮮やかに浮かべられる。
 最初はフェイトちゃんやクロノくんだと思った。それ以外に魔法の使える人なんていないんだから当たり前な考え方だと思う。
 アリサちゃんが突っ込んでくるなんて夢にも思わなかったし。

「すごい魔法だったな……」

 わたしが貫けなかった守りを簡単に砕けるなんて信じられなかった。

「それにすずかちゃんの魔法は……」

 わたしが防ぎきれなかった砲撃を受け止めるだけじゃなくはね返すなんて……。
 最後は二人同時の封印。手ごわいはずのL・ジュエルが今じゃ楽々封印できるジュエルシードみたいに思えた。
 痛む体でなんとか立ち上がって、レイジングハートを拾い上げて。後は見てるしか出来なかったわたし。
 まだ頑張れたはずなのに、二人のことを手伝うことも出来たのにわたしはそれ以上動けなかった。

「なのはー」

 くぐもった声にコンコンと窓を叩く音。起き上がって見れば、いつものようにフェレットが待ち遠しそうにベランダにいた。

「うん、今開けるよ」

 今日はいつもと少しだけ帰りが遅いかな、なんて思いながらバスケットに登るユーノくんを目で追う。

「おかえり、今日は残業?」
「うん、いろいろ遅くなっちゃってね」 

 首を上げるユーノくんの頭に光るもの一つ。まじまじ見てみると体中が水滴だらけになっていた。
 わたしの視線にユーノくんもわかったらしく自分の体を見て「あっ」と声を上げた。

「ごめん、外で落としてきたつもりだったんだけど」
「大丈夫だよ、タオルあるから」

 机の上にタイミングよく置いてあった桜色のタオルを取ってユーノくんを包み込む。
 わしゃわしゃ擦って、もういいかなって所で手を止めると、タオルの隙間からユーノくんが顔を出した。

「なのはぁ、じ、自分で拭けるから」
「だ~め。誰かに見られたら大変でしょ?」
「そ、それはそうだけど」

 ただでさえ最近お姉ちゃんがユーノくんのこと触りに来るんだからあまりフェレットらしくない行動は慎まなきゃ。
 それにこうやって成すがままなユーノくんは無性に可愛い。

「そっか雨降ってたんだ」
「でも……小雨だっ……しっ」

 そのくらいのことも気づかないなんて……もっとしっかりしなきゃ。

「はい、これで大丈夫」
「ありがと……ふぅ」

 なんだか随分と毛の逆立ったフェレットが現れた。しかもうんざりしたような目つきでわたしを見上げてる。

「なんだかこうされると自分がフェレットって思い知らされるというかなんと言うか」
「でもばれたらなれたで大変なんだから……。我慢だよ、ユーノくん」

 思いっきりな笑顔でユーノくんに微笑みかけた。
 ……誤魔化しとは言わないで。

「なのはには迷惑かけられないもんね。うん、なんとかフェレットになりきってみるよ」

 なんだかユーノくんって尻に敷かれるってタイプなのかも。ちょっと浮かんだ考えを心の中で笑ってまたベッドに寝転がった。
 ユーノくんは毛づくろいを始めてる。仕草一つ一つがほんとにテレビで見たフェレットそっくりでなんだかおもしろい。思わず小さく笑ってしまった。
 うん、誰が見てもフェレットだ。

「なのは、電気消そうか? もう遅いし」
「そうだね、できる?」

 当たり前、とユーノくんの言葉を聞いたときにはもう部屋は真っ暗になっていた。それにコツコツと何かが床を机を跳ねる音。
 多分ユーノくんが駆けたんだ。流石に部屋の電気を消してくれるフェレットはいないよね。
 フェレットは見かけによらず、なんてね。

 ゆっくりと目を閉じてみる。闇の中、耳からかすかに聞こえる雨粒の跳ねる音。
 明日には晴れるかな? 連休明けだからって弛んでたらアリサちゃんに怒られちゃうしね。
 真っ暗な部屋。雨のせいでお月様も見えないんだろう。目が慣れてもやっぱり暗いのは変わらないはず。
 目に入るものが無い分だけわたしの頭はいろんなことを考え始めてしまう。寝てしまえばいいのに、目が冴えてる。
 明日のこと、魔法のこと、アリサちゃんのこと、すずかちゃんのこと、フェイトちゃんのこと。
 そういえば今年は温泉旅行行かなかったな……。
 変わりに夏休みにすごいびっくりするような旅行をするってお父さんは言ってたけど。

 それからは友達のことばかり考えて、最後は自分のことに戻ってきた。

「ねぇ……ユーノくん」
「…………ん?」

 ちょっと遅れて声がした。わたしは天井を見つめたまま次の言葉を投げかけた。

「どうしても……どうしても駄目だって諦めたことって……ある?」
「どうしてもって?」
「例えば……自分がもう駄目……とか」
「自分が…………か」

 それきり声が途絶える。考えているのか寝てしまったのか、きっとその間が十秒でも一分でもわたしには同じくらい長く感じてるんだと思う。
 黒に染まった天井は底無しみたいで、ずっと見てるとなんだか心ごと吸い込まれそうだ。

「一つ……あるよ」
「聞いても……いいかな?」

 「うん」って答えてくれた。
 そうしてユーノくんは静かに語り始める。ゆっくりと語りかけるように、小雨の音に混じって優しい声が聞こえてきた。

「八歳のとき……だったかな。ある遺跡の調査で僕一人だけ先走っちゃったんだ……」
「なんで?」
「今まで分からなかった最深部への行き方が偶然分かってさ……それで早く行きたいって思って」
「それで?」

 また雨粒のはじける音だけがしばらく続いた。

「スクライア族だってのに罠に掛かっちゃってさ…………死にかけた」

 その言葉に背中がぞくって、春なのに冷たい何かを感じた。

「助かったの……?」
「うん、じゃないと僕ここにいないからね。……部族の人たちが後から来て助けてくれた」
「怒られた?」
「もちろん」

 どこか楽しげな口調で、ユーノくんはその時のことを思い出しているみたい。
 でもちょっと疑問がある。いつも冷静なユーノくんが何で一人でそんな危ないことをしたんだろう?

「ねぇユーノくん。どうして一人で行ったの?」
「今まで解けなかったのが解けたから嬉しくなって……いや、なのはには本当のこと話すよ」 

 短く、一呼吸おいてユーノくんは続けた。

「褒められたかったんだと思う……その時の発掘、結構時間が詰まっててさ」
「そう……なんだ」
「それでさ仲間が言ったんだ。俺たちは家族なんだ、手柄を立ててもおまえがいなくなったらみんな悲しむだろっ、てね」
「それで?」
「結局、その奥への行き方を見つけられたのもみんなの言ってることまとめただけなんだ」

 今度は大きく、気持ちを全部吐き出すようなため息。

「僕は一人で行ってたと思ってたけど……いつだって仲間がいてくれた」
「その後は?」
「もうどんなことがあっても仲間と協力し合うって決めた」
「じゃあジュエルシードの時は?」
「初めて発掘隊のリーダー任されてたから責任感じちゃって……また先走り」

 ちょっと気まずそうな笑い声。

「でもなのはに会えて良かった。一人じゃやっぱり何も出来なかったからね」
「……そっか」

 なんだか一人で頑張って失敗したところなんて今のわたしそっくりだ。
 だからってアリサちゃんやすずかちゃんと協力は……やっぱりできない。

「わたしにはユーノくんがいるから一人じゃないよね」
「なのは?」
「もう油断しない。どんなことがあっても乗り越えるから大丈夫」

 そうだ。もし協力して二人が危ない目に巻き込まれたら……。
 考えるだけで胸が苦しい。

「でもそれじゃまた……」
「わたしは傷ついてもいいの。気持ちを分け合うのはいいけど傷つくのまで分け合っちゃ駄目だよ」
「なのは……」

 目を閉じてユーノくんに背を向ける。
 ちょっと話しすぎ。明日は休みじゃないんだから。

「ごめんね、もう終わりだから。……おやすみなさい」

 少しだけ重かった心も軽くなった感じ。多分いろんなこと話してすっきりしたからだと思う。

 いつしか雨音も聞こえなくなって、意識も闇に溶けていった。

* * *

「でぇえい!!」

 上から下、右から左!
 バーサーカーを縦横無尽に振り回し、くねくね踊る奇怪な植物を力任せにぶん殴る。

「Finish!!」

 いったん離れて装填!

『Splash birst』

 弾丸は二つ。オレンジの塊を狙い定めて打ち下ろす。
 一つは真っ直ぐ、一つはそのままあらぬ方向へ。
 ドゴン! と炸裂する一発目。
 お化け植物は見かけのひょろさも祟ってラフレシアみたいな頭を地面にぶつけて崩れ落ちた。

「すずか! 封印準備!」
「うん! シルフ行くよ!」
『Savar style stand by』

 すずかの魔力を感じたんだろう。花を地面にくっつけたままでも、ツタを伸ばして立ち上がろうともがき始める。

「でもアタシたちの勝ちよ」

 そろそろと思い上げた視線の先、飛んでいった弾丸が弧を描きながら戻ってくるのが見えた。
 後は、完全に標的へ狙いを定めるのを確認して高らかに勝利宣言。

「チェックメイト!」
「ジュエルシード……封印!」

 横から飛び出す光が二発目の爆発と共に、相手を締め上げそのまま光へと分解していく。
 休み明けの初戦闘は以外にあっけなく、それはもうカップラーメンが出来るくらいの時間で決着がついてしまった。
 なんというか……虚しい。贅沢な悩みなんだろうけど。

「これで一個目だねアリサちゃん」
「え? あっそうね」
「どうしたの、なにかあった?」
「いや、なんかあっさりしすぎかなって」

 やっぱり元々が草のせいかアタシたちの相手をするには少々虚弱体質すぎたのかしら。
 不満はあるけどそれでケガしたら馬鹿だものね。

「エイミィさん、無事にジュエルシード回収終わりました」
『ご苦労様! なのはちゃんに負けず劣らずの手際のよさっぷりだね』
「これぐらいたいしたことないですよ……なのはは?」
『もう学校に戻ってるんじゃないかな? 三つも封印してこの速さってのはある意味職人技だね』

 うっ……思いっきり負けてんじゃないのよ。
 競い合ってるわけじゃないけど力の差を見せ付けられたみたいで悔しい。

『アリサちゃんたちも早く学校に戻ったほうがいいんじゃない? 昼休みなんでしょ?』

 言われた通りすぐに帰るつもりだ。
 ユーノがいれば外から見えなくなる封時結界というのが張れて時間も気にしなくていいんだけど。
 結局無いものねだりで、アタシたちはというととにかくばれないように気をつけるのみ。これも虚しいモットーだ。
 幸いすずかが認識阻害とか隠蔽魔法なるものを覚えてくれたおかげで、空を堂々と飛んでいけるから行き帰りは楽なんだけどね。

「あっそうだ、リンディさんいますか」
『ん? どうしたの。まさか学校サボるとか言わないでしょうね』
「それはないです……あの一昨日は遅くまで魔法のことで付き合ってもらってありがとうございます」

 アタシ唯一の遠距離用攻撃魔法スプラッシュバースト。
 ユーノに言われた通り、なんとか誘導性を持たせようと一昨日はリンディさん直々にノウハウを教えてもらっていたのだ。
 ちなみにそのカラクリはと言うと、魔力の強いものへ引き寄せられるようにしただけの簡単なもの。

『もう畏まらなくていいのよ。私としてはアリサさんがちゃんと成果を出してくれたことが嬉しいんだから』
『そうだよアリサちゃん。あれだけ魔力を帯びたものに引き寄せられれば上出来だって』
「そ、そうですか?」
『そうそう! きっと将来はいい魔導師になると思うよ』
「あ、あはは」

 不味い舞い上がってる。褒められると乗せられちゃうのはしょうがないか。
 それだけアタシに才能があるってことで。

「じゃあ私たちも戻ろう」
「そうね。えっと午後は国語よね」

 魔法使いをして、そうしてすぐに平凡な小学四年生に戻る。忙しいというより慌しい。
 こんなのを今までなのはが繰り返していたのか、と思うと今更ながらなのはの苦労を感じる。
 せっかく魔法使いというより魔法少女が三人もいるんだから曜日ごとの当番制というのも案外悪くないかもしれない。

(でもそうすると……)

 アタシとすずかはまだ一人で、というか一人で行動が最初から出来ない。それじゃなのは一人残して寂しい思いをさせてしまう。

(却下ね……)

 しばらくはこのままスタイルで行くしかないか。
 大体なのはが止めてって言ってるのに勝手にやってる身分なんだし、好き勝手考えちゃ失礼だ。

「アリサちゃん? どうしたの」
「え? ああ、ちょっと考え事」
「早く行こう、多分もう予鈴なっちゃうよ」
「うそ!? そんな時間なの? ああ、もう全速力で帰るわよすずか!!」

 飛行魔法は全速前進! 
 カウントダウンを省略したロケットみたいにいきなり空に飛び出して、アタシたちは一路学校に向けて進路を取った。

 今日も快晴の空。日差しが眩しかった。

* * *

 それから三日――。

 私たちが魔導師になってもなのはちゃんとの朝も、昼も、放課後も特に変化はなくて。
 変化がないってのは文字通りの意味。
 私たちが魔法のこと話題にしようとするとすぐに話の腰を折ってくるし、無理矢理に別の話題へ変えるようなこともあった。

「アリサちゃんの言う通りだと思う……またなのはちゃん無理したらなんにもならないよ」
「大丈夫だよ。最近はみんな弱い力しかないからあんまり消耗しないし」
「あんたねぇ油断ってこと知らないの? 今度そうなったらどうするつもりなのよ!」
「だから今は絶好調だから……あっ、もうすぐ昼休み終わっちゃうよ。わたし先行くね」

 なんだか私たちが魔導師になったことが裏目に出ているのかな。
 いづらい雰囲気ばかり高まっている気がする。 

「ちょ、待ちなさいよ! ……もう!!」

 お互い抱える事情はある。それを分かり合ってると思う。

 だけどなのはちゃんだって知ってるよね? このままじゃどうなるかって。

「なによなによ! そんなにアタシたちじゃ不満なわけ!」

 どんな人にだって我慢の限界はあるんだよ。
 遅かれ早かれ、それは必ずやって来る。絶対に避けられない。

「そうやって一人でしょいこんで痛い目みたこと覚えていないの?」

 機嫌がどんどん傾いていくアリサちゃんに、私もひそかに苛立ちを覚えていた。
 私だっていつも大人しいわけではない。間違ったことにはちゃんと駄目って言うし、曲げたくない気持ちだってある。

「そうだよね……私たちのこと少しは認めてくれてもいいのに」
「そうよ。ほんとにそうなんだから……」

 俯いて唇を噛んで、それでもアリサちゃんは抑えられない気持ちを必死に抑えようとしていた。
 私は……アリサちゃんを見つめながらゆっくりと腰を上げた。

 知ってるだけなら三人はこうならないと思った。
 力を持ってしまったから三人はこうなってしまったと思った。
 でもこの力があったから友達を助けることが出来た。それはこれからもきっとそう。

「やっぱり譲れないよね」

 だったらなのはちゃんにわからせる。傷つくのを見ているだけよりずっと正しいはずなんだ。
 私たちだって頑張ってるんだから。

 魔法少女には成り立てだけど、必死に頑張ってるんだから。

* * *

 森に響く怒声は耳を塞ぎたくなる気分にさせる。
 僕には怒ってるほうの言い分もよく分かるし、原因を作ったほうの気持ちも分かる。
 だけどやっぱり悪いのは、

「なんで人が封印しようとしてるときに横槍入れるのよ!」
「いいでしょ! 誰が封印したって!」

 なのはなんだと思う。
 発端はほんの少し前、僕たちがこことは別のところでジュエルシードの封印をしたことから始まる。
 エイミィさんからの連絡で、別の場所で発動したジュエルシードはアリサたちが封印しようとしているってことがわかった。
 あの二人の成長ぶりを見ている僕としては任せてもいいって思った。そのことはなのはにもちゃんと言った。

「こっちがもう封印準備してる時にやる!? 断りぐらい入れなさいよ!」
「アリサちゃんたちがもたもたしているからやっただけだよ!」
「なっ! そりゃ手馴れてるあんたと比べればとろいかもしれないわよ!」

 今にも取っ組み合いの喧嘩でも始めてしまいそうな勢いで睨み合う二人。
 僕もすずかも、あまりの迫力に口を開けることすら出来ず眺めていることしか出来なかった。

「けどアタシたちだってちゃんとやってるの! なのはのこと支えてあげようとしてるのに!」
「頼んだ覚えなんかないよ!」
「ふ、二人とも……ちょっと落ち着いて」
「ユーノくんは黙ってて!!」
「あんたは口出すな!!」

 なんとか仲裁しようとしてもこの通り。二人の剣幕に押し戻されるわけだ。
 男としてはしっかり場を取り繕わないといけないのに立場がなかった。

「二人揃わないと満足に戦えないのによく言うよ!」
「あ、アタシだってやろうと思えば」
「エイミィさんに聞いたよ。あのデバイスは連携しないと戦えないって!」

 ――決まった。

 もう言い返せない。二人のデバイスの最大の強みで弱みを突かれてしまったのだ。
 案の定、アリサは言葉が見つけられず眉を寄せたまま立ち尽くしていた。 

「そ、それでも一人だけだってピンチになったら誰も助けてくれないんだから……」
「わたしはもうピンチになんかならない!」
「そんなの……わからないでしょ!」
「少なくともアリサちゃんよりかはならない!!」

 ギリリと歯軋りさえ聞こえそうなくらい口元を歪めて眼光を飛ばす二人。
 ほんとにどうしようもない状況。
 早くこの時間が終わって欲しい、と思うのは我侭なのかもしれない。

 だって終わるということはおそらく、

「……勝手にしなさい!」
「するよ!」

 喧嘩別れしかないんだ。

「アタシたち勝手にやらせてもらうから!」
「あ、アリサちゃん!」

 踵を返したのは二人同時。
 アリサにはすずかが、

「いいよ! 勝手にすれば!」
「なのは!」

 なのはには僕が、
 その背中を追った。
 
 始めてみるなのはの姿。頑なに二人を拒んで何もかも一人でまた背負い直して。
 気の聞いた言葉一つかけられず、ただ僕は心を包む戸惑いに対応するしか出来なかった。

 なのはの背中はどこか悲しげで、寂しそうにしていても……。

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